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ウイルス


が流行っているそうです。
皆様も気をつけてください!!

久しぶりに短編を書いたのですが……何分恐ろしいのでこちらにうpしておきます。
いずれサイトにうpすると思いますので。


今度の短編は空に沈むクジラのちょっと続編?
ではないのですが……なんていうんでしょう、こういうの。
一種の外伝というか、スピンオフというか。
そんな感じです。

戦争は考えさせられることがたくさんあるので……
またこういうのを書きたいと思います。

追記に突っ込んでおきます。


あと全然更新してないのに拍手ありがとうございます……!!
更新するするいってしてないしっ!ごめんなさい……!

二次創作ばかりしています。
いい加減きもいのでこっちに戻りたいですが。
なかなか難しいですね……すみません……


では、続きから「無言の祈り」
無言の祈り


 「空に行くの?」
 「そうだよ。飛ばないと、届かないんだ」
 「そっか」
 「ごめんな」


 月が、目の前にある。小高い丘に不時着し、気絶していたようだ。
慌てて身体を起こす。気絶なんてしている暇はない。今は、一刻の猶予も許されない。
 「くそ、くそ、くそ……っ!」
 何もかもが、うまくいかない。
 愛機は煙をあげてウンともスンとも言わないし、武器の全てはすでに海の藻屑になってしまった。
 こんな、こんなところで。
 何にもならないような。
 「死にかたが、できるわけないだろぉ!?くそっ!!何か、何か……!」
 ガツンと愛機を蹴ると、塗装が剥げてしまった。どうでもいい。動かないのなら、ただの鉄の塊だ。
 国のためにならないじゃないか。
 どうして、うまくいってくれない……!
 こんな無力感を味わうために俺は飛んだんじゃない。
 あいつを、置いてきたわけじゃない!
 全てが、平和に繋がると思ったから。そのためなら。あいつのためならと。この命を投げうつ覚悟で飛んだんだ。
 「頼むから……!何か、ないのかよっ!ここに、こんなところにいるわけにはいかないんだ!こんな死に方は、許されないっ!ゆるさ、ない!!」
 愛機に縋りついた。
 悔し涙が溢れる。
 「くそ……くそぉ!!!!」
 ガツンと、両手で殴るとまた塗装が剥がれた。
 どうして、動いてくれない。一瞬でいい。少しの間でいい。頼むから、お願いだから。

――見よ。

 「……何をだよ!……って誰だっ!?誰かいるのか!?」

――ずっと、此処に居る。貴殿の傍に居るではないか。

 声が、すぐ近くで聞こえる。敵兵かもしれない。だが、俺には武器も何もない。応戦は愚か、防御も出来ない。
 「くそ……!」

――見よ。

 何を見ろと言うのか。
 意味が理解できなくて、きょろきょろと視線を動かした。

――直傍に在るだろう。見よ。

 「だから!何をだよ!」

――解らぬと言うか。

 わからない。声の主がどこにいるのかも。俺に何が言いたいのかも。俺には、時間がない。残された時間など、ないのだ。
 撃墜された時に、弾が内臓を貫通している。苦い痛みがだんだんとひどくなってきている。このままじゃ、野たれ死んでしまう。それでは、意味がないのだ。
 ゴオ、という轟音で天を仰いだ。敵の戦機だ。俺には気づいていない。丘には鬱蒼とした木々があって、丁度愛機とともに俺も隠している。そして、今は夜。攻撃するなら今しかない。

 「おい!動け、動け!!」
 無理だとわかっていても、俺は愛機に乗り込んだ。エンジンを何度も何度もかけようと手を動かす。愛機は、やはり動く気配を見せない。
 「今しかないんだ。今しか……動け、動け!」

――ならば、降りろ。

 「は……?」

――私から、降りるのだ。そうして、見よ。

 逆らおうとも思ったが、逆らっても他にやれることがない。俺は声に従い、操縦席から降りた。

――爆発する。その前に、見よ。

 愛機が、途端に妙な音を出し始めた。
 「お前は、誰なんだ……」

――見よ。

 声は、それしか言わない。
俺は、愛機の横をぐるりと回り、そうして漸く、ソレに気がついた。
そうして、愛機が閃光を発した。爆発する。燃料と爆弾と。引火するものを多く積んでいる愛機が。
 空を飛んでいる戦機を巻き込んで。小高い丘を消し飛ばして。
 俺の身体を、引き千切りながら。


――かえってきてね。まっているよ。しなないで。


 愛機に刻まれていたメッセージ。
 それに俺は答える。
 「違うんだ」
 死なないことは、罪なのだ。
 帰ることは、恥なのだ。

 「俺が祈るのは」

 お前の、未来だけだ。
 命を散らし。
 命を賭し。
 命を捨てる。

 そうすればきっと、お上は戦争をやめてくださる。
 これは、無駄にはならない。
 お前の、ためになるはずだから。




 「愚かだな、人間は」
 どこかの神が、それを笑った。
 切なそうに。辛そうに。眉を顰めて。
 届かない祈り。届かない思い。
 それを全て受け止めて。